“いつもの通勤道”でタイムトライアルレースをしてみる
体調の回復・維持を目的に、毎日、タイムトライアルレースを実践しています。オフィスのあるビルから最寄りの御茶ノ水駅まで、普通に歩くと5分30秒ほどかかります。このタイムから今日は何秒縮められるかを自分自身と競うのです。
この話をすると、みんな驚きます。「小林先生、本当にそんなことやっているのですか? 本当に?」と本書(『病院に行くほどではない不調に医師がしたこと』)の編集者も取材中なかなか信じてくれなかったのですけど、本当です。
信号に引っかかると大幅なタイムロスなので、目の前で赤信号に変わって悔しい思いをすることもありますが、それも含めてレースに挑み続けています。いいタイムを出すため、そして姿勢よく歩くために、長年使っていた通勤用のトートバッグもリュックに変えたほど。
5分20秒なんていうタイムが出た日には、ニッコニコの上機嫌。手帳を使った自己採点(『病院に行くほどではない不調に医師がしたこと』136ページ参照)では5以上の点数をつけることでしょう。
たとえば、いつものスーパーまでの時間を測ってタイムトライアルをするのはどうでしょう。それ以外にも、1回も休まずに階段で3階まで行こうと決め、そのタイムを測ってみるとか、自分の生活圏内でできそうなことを探してぜひ実践してみてください。
1、2秒でもタイムが縮まると嬉しく感じられますし、先月や先週や昨日の自分から前進していることを実感できます。
たまには「遠回り」をして楽しんでみる
御茶ノ水駅−オフィス間のタイムトライアルとは正反対に聞こえるかもしれませんが、それ以外の時間で外に出るときは、あえて遠回りをすることが多いです。
私が実践しているのは、駅の乗り換えで面倒なほうを選ぶ、というもの。東京の地下鉄は複数の路線が複雑に交差していて、同じ駅名でも乗り換えには数百メートル歩かなければならないようなところもあれば、駅名は違っても実は地下道でつながっている場所もあります。
普段、電車移動をしているのですが、スムーズで最短距離の乗り換えよりも歩く距離を稼げる乗り換えをあえて選択しています。ここで、少しでも体を動かす時間を増やしているのです。
また、オフィスがあるビルから順天堂医院までの距離は近いのですが、複数の経路があるので、毎回変えています。
この方法なら、出かけたついでに歩数を稼ぐことができ、見る景色も変わってくるので、決まった時間に散歩に出るのがなかなか習慣にならないという私のようなタイプの方にもおすすめです。
普段の買い物でも、いつも同じ道を歩くのではなく、ぐるりと遠回りをして行ってみてはどうでしょう。
自宅の周辺の一区画をぐるりと一周してから目的地に向かうのでもいいですし、歩道橋を2回渡ってからじゃないとスーパーやコンビニに入らない、などと決めて挑むのも楽しいものです。
オフィスや自宅がマンションで2階以上にある人なら、エレベーターを使わずに階段を利用すれば、平地を歩くよりいいトレーニングになります。