女性らしさを隠してしまうのはもったいない
ここでいま一度強調しておきたいのは、「女性らしさを活かす」ことは決して否定されるべきものではないということです。むしろ、ビジネスにおいて女性らしさを上手に活用することは、とても大きな武器になります。
ポイントは、その女性らしさを単に「かわいい」とか「愛嬌がある」といった表面的なものに留めず、「プロの仕事人」としてどのように演出して、活かすかという視点を持つことです。営業やビジネスの現場では、顧客との信頼を築くために「仕事の結果」だけでなく、「人としての魅力」も重要な要素の一つです。
一方で、精力的に仕事をしている女性の中には「女性を売っているように思われたくない」という理由で、あえて女性らしさを隠そうとする人もいます。しかし、私は女性らしさを活かすことと、女性であることを単に強調するのはまったく違う、と考えています。
女性であることは、その人の数ある特徴の一つであって、それが全てではありません。性別に限らず、私たちには一人ひとり、それぞれが持つ多様な特徴があります。
大切なのは、その全てが強みとなり、ビジネスの現場で活かせることです。女性らしさを適切に強みに変えることができれば、性別を理由に評価されるのではなく、むしろ人間的な魅力として評価されるようになります。
相手に良い印象を与える人になるために
「印象力」は大きな影響力を持ちます。実際のところ、相手が男性であれ女性であれ、美しく、清潔感のある良い印象を与える人と、そうでない人がいた場合、前者と仕事をしたいと思うのは自然な感情です。
ここで言う「女性らしさを活かす」というのは、単に女性特有の外見や魅力を過度にアピールすることではありません。そうではなく、相手が心地よいと感じるような雰囲気やコミュニケーションを演出するようなものです。
外見だけではなく、声のトーン、言葉遣い、立ち居振る舞いなど、細かな要素が積み重なってプロの仕事人としての魅力と信頼感が形作られます。