一言も話さない子には「待つ」と「頼る」

最後に、お叱りタイム終了のホイッスルは大人が吹きましょう。

ある程度話したら「はい! この話はこれで終わり! ママ(パパ)は○○の好きなご飯を作ることくらいしかできないけど、応援してるのは忘れないでね!」などと伝えて空気を変えます。これは大人の役目です。

過去の反省は未来に活かすためにするものですよね。だからこそ、過去へのダメ出しだけの場にするのではなく、勉強のやり方や生活サイクルなど、これから何を意識していくのかなどを話し合う場にしましょう。

反抗期真っ只中になると、そもそも話し合いができないというケースが出てくるかと思います。塾講師時代、私の生徒にはそういった子も多く、塾にいるときはおしゃべりなのに親の前だとひと言も話さない子もいました。

「自分の子どもなのに何を考えているのかわからない」

実際、二者面談でそのような相談をされたこともあります。

では、このような場合、どうすればいいか。

キーワードは「待つ」と「頼る」です。

親がだめなら先生、友達、親戚に言ってもらう

結論から言うと、この時期に親の言葉は子どもたちに届きにくいのです。

だから、親が「頑張りなさい」と言えば「うるせーな」となるし、応援の言葉をかけてもそれもまた「うるせーな」になってしまうことだってあります。

特に子どもたちは、小言のように同じことを毎日言われてしまうのを嫌がるので、そうしたことを言うよりは、「あなたが気づくまで待つから!」くらいの心持ちでいる方がよいです。

とはいえ、待っていたらずっと変わらないかもしれない、と不安になる方もいるかと思います。そういうときは、第三者を頼ってください。自分の伝えたい想いを別の人から伝えてもらうのです。

学校や塾の先生、友達、ママ友・パパ友、親戚……お子さんに言葉が届く関係の人に事情を話してみてください。そういった関係の人から言われる「頑張れ」は、親が言う「頑張れ」とは違って届きます。

言葉は、何を言うかより誰が言うかです。

今は親の言葉が届かない時期なら、第三者と連携を取って想いを届けていきましょう。