「念のため」を口にする医者に要注意
患者に対して、「念のため」とすぐに検査をするように勧める医者は、要注意なのです。
皆さんはそれほど気にかけていないかもしれませんが、私は、多剤処方する医師よりもこちらの医師の方が「ヤバい」と思います。
実は、検査の診療報酬(保険点数)は、処方せん料よりはるかに高いものです。実際は医師は薬を沢山処方しても、院外処方だと収入は同じなのです。
皆さんも診療明細書というのを、病院から領収書とともに受け取っていると思いますが、そこの点数を見てください。
たとえば、CT撮影は単純な検査で900点、造影CT検査になると1400点、これに診療報酬点数などを加えるとさらに倍近くの点数になります。保険点数は1点10円として計算されますから、単純なCT検査をしただけで診療費は1万5000円ほど(3割負担の方の場合、自己負担は4500円ほどです)。
これはあくまでも目安です。
他にも沢山の検査があります。検査をしたがる医者は、「病気を見つけたい」のです。
高齢者の場合、必ずと言っていいほど、さまざまな検査で異常が見つかります。
「その検査、本当に必要なものなのですか」
異常(これを医師は病気と捉えます)を見つけて、治療に繋げて儲けたい。
検査をすれば医師の目論見通りになってしまいます。
しかしながら、多くの患者さんは、不安です。不安なので、病院に行っているはずですから。
そんな時に「とりあえず、検査をしましょう」とか「念のため、診ておきましょう」とか言われると、「あぁ、ありがたや。ぜひお願いします」となるでしょう。
しかし、勇気を持って尋ねましょう。
「その検査、本当に必要なものなのですか」
と。
医者の言葉「検査をしましょう」は、親切なように見えて実はそうではないことも多々あるということを知っておくだけでも、病院に縛られないひとつの方法になると私は思います。