かかりつけの薬剤師をつくる

高齢者にとって、何より身近な医療従事者と言えば、かかりつけ薬局の薬剤師かと思います。

いつも利用する調剤薬局に、「かかりつけ薬剤師」はいますか?

体調に不安を感じた時とか、病気のこととか、薬に関することだけでなく、積極的に相談をしてもいいと私は思います。

「インシュリンを打ち始めてから調子が悪くなった」とか、ためらわずに相談してもいい。

本来は医師に相談すべきことではありますが、医師に話せない場合は、調剤薬局の薬剤師に相談すればいい。

さらに言うと医者とのコミュニケーションの仲介に、調剤薬局にいるかかりつけの薬剤師に入ってもらってもいいとも思います。

どこまで協力してくれるか、薬剤師の性格や考え方、それからその病院との関係性(力関係)などにもよると思いますが、実際に調剤薬局の薬剤師は、処方せんを出した医師に連絡をすることも少なからずあります。明らかに併用禁忌の薬が出ている時などがそうです。

「この組み合わせは、大丈夫なのか」
「この薬は多すぎないか」

と、病院側に言ってくれることもあります。

薬局で処方箋を充填する薬剤師
写真=iStock.com/Caiaimage/Agnieszka Wozniak
※写真はイメージです

調剤薬局は一本化したほうがいい

調剤薬局をいくつか使っている、という人もいらっしゃるかもしれません。

かかりつけの病院の近くで薬を貰うようにしていると、おのずと調剤薬局を複数利用するようになると思います。その都度、お薬手帳を持参すれば、さほど大きな問題にはなりませんが、「何かあった時に、いつでも相談できる」というかかりつけ薬剤師を決めておくと、すごく安心できると思います。そういう意味でも、調剤薬局を一本化してもいい。

5軒10軒まわって、一番しっくりくる(相談しやすく、利用しやすい)調剤薬局を見つけるといいと思います。時間と手間はかかりますが、それぐらいはやっておくと、今後のためにもよいと思いますよ。

薬剤師の中には、プロフェッショナリズムの高い、優秀な方も一定数います。そういう方に出会えるといいですね。