ルールは、我々を楽にするためにこそある

逆に、自分がルールを大事にしたい、守ってほしいと思っている側なら? 「ともかくマナーを守れ!」「常識だろ!」といきり立つのではなく、相手はそれがわかっていないんだから、心得その4、寛容な態度で接すること。そして、できれば、「これって本当に必要なルールだったのか?」と自分でも考え直してみることです。

お盆に、両親の眠る遠くのお寺に墓参りしてきました。しかも夜明け前。親戚のおばさんが「それがルールだ」と言うから。けど、お坊さんは「いや、大変やったら別にええですよ。ご両親はもうええとこ(極楽)にいてはるんで、別に怒らはらしません」。そう、ルールは与えられ、従うものと思い込んで、知らないうえに考えもしないと「従わなくちゃ」と思って苦しくなるのです。考えない人ほどルールに厳しいしルールに苦しむ。なーんて言うとちょっとキツいかも。

だけど実はルールは、我々を楽にするためにこそあるのです。そして楽になるためには、考える必要があるのです。学ぶとしても、ルールを学ぶのではなく、「なぜそれが必要か、そのほうがよいのか」の理由・根拠・文脈を学んでそれを応用するわけです。では、みなさんの健闘を祈ります。

※本稿は、雑誌『プレジデント』(2024年10月4日号)の一部を再編集したものです。

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