「根拠を示さない記事」に注意

また、「過激表現」でなくても、根拠のない「言ったきり」の主張が多いものにも注意が必要です。

まずは「鍵となる主張に根拠は提示されているかどうか」、根拠が提示されているならば、「どんな根拠が示されているか」、この2点をしっかりと見極める必要があります。

例えば、「携帯電話の電波は脳細胞を壊す」という主張だけ「言ったきり」にして、その根拠はまったく示さないような記事があったりします。このような記事には注意しなくてはいけません。

そうした主張であれば、もとになる文献を引用していたり、少なくとも、どのようにして携帯の電波が脳細胞を壊すのかのメカニズムを説明したりしていなければ、インプットの情報源として信憑性があるとは言えないと判断していいでしょう。

特に、常識をくつがえす主張に根拠がない場合は厳重に警戒する必要があります。

「文献を載せているかどうか」も物差しになる

また、主張の根拠についても良し悪しがあります。

文献が示されている場合、【基本チェックリスト】でもお伝えしましたが、文献がしっかり引用されているか否かだけでも、その主張の信憑性を判断する1つの大きな物差しとなります。

写真=iStock.com/hidef
「文献を載せているかどうか」も物差しになる(※写真はイメージです)

もちろん、より確実にチェックするためには、その文献自体の評価が必要にはなりますが、その情報を発信している人が、文献を載せるという手続きを踏んだということだけでも、その情報の信憑性の大きな手がかりになってきます。

それから、文献がはっきりと示されていない場合でも、主張の根拠がどこから来ているかについて触れている場合もあります。その場合には、示されている根拠の出どころが特定しやすいかどうかで、その主張の信憑性を判断しましょう。