ネット上には根拠のない情報があふれているが、正しい情報を見分ける方法はあるのか。スタンフォード大学オンラインハイスクール校長の星友啓さんの書籍『スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長が教える 脳が一生忘れないインプット術』(あさ出版)より、「信憑性の高い情報の見分け方」をお届けする――。

どの情報を信じていいのかわからない

「科学者グループによると、地球温暖化は誤りで、極地の氷帽は拡大している」
「NASAの最新衛星データが、地球温暖化に伴う極地の氷帽の急激な融解を示す」

斎藤ヒカルさんは、職場で新商品のマーケティングの企画チームに入りました。

さっそく来週までに、エコ商品に関連する情報の収集をしなくてはなりません。

企画リーダーからの要望の1つに、「地球温暖化の現状を生々しくあぶり出すような例をいくつか集めてほしい」とあるので、北極や南極などの大きな氷(氷帽)に目をつけて情報収集を始めました。

そこですぐに、冒頭の2つの記事の見出しに出くわします。

(えっ、一体どっちを信じたらいいの?)

わからないので、とりあえず砂漠化や異常気象の頻度など、違うトピックに当たりをつけますが、どれも同じように相反する主張が出てきてしまいます。

これでは指示された情報収集が進みません。

さあ、どうしたものでしょうか?

白いマスクを手にしたビジネスマン
写真=iStock.com/SPmemory
どの情報を信じていいのかわからない(※写真はイメージです)

信頼できる情報を見分ける「4つのチェックポイント」

自分が見つけた情報を実際にどのように判断したらいいかを見ていきましょう。

まずは、【基本チェックリスト】です。次の4点をチェックしましょう。

・書いた人物:その情報を書いたのは誰なのか?
そのトピックをしっかりと語れる専門家と言えるような経歴はあるか?

・文献:数字や主張の出どころが明記されているか?
参考文献や他の資料はリストアップされているか?

・日付:いつ書かれた記事なのか?
タイムリーな情報を提供しているか?

・発信元:どんな会社や団体が発表したものなのか?
内容との利害関係はないか?