積極的な「イエス」でチャンスがやってくる

「この仕事、お願いできますか?」
「うーん。いいですけど……」
 ↓
「もちろんです!」

かつて私は「この仕事、できる?」と訊かれたとき、「もちろんです」と応えることにしていました。それが、私に幸運を導いてくれたのだと思うのです。

技術的にむずかしいときも、時間がないときも、面倒でやりたくないときも「もちろん!」と積極的な言葉で応えると、できるような気がして前向きになり、実際なんとかできてしまう。

すると、さらに「この仕事、できる?」と大きなチャンスがやってくる……。そんなことを繰り返しているうちに少しずつ成長できて、いつの間にか求める仕事や人が向こうからやってくるようになったのです。

ほんとうに嫌なこと、できないことは断りますが、どの道やることになるなら、「もちろん!」「喜んで」「お安い御用です」など積極的な言葉のほうがお互いに気持ちがいいもの。相手の顔がパッと明るくなり、「よかった~」と喜んでくれます。

「いいですけど……」「忙しいんですけどね」などと含みのある言い方をして嫌々感を出していると、だんだん声をかけられなくなるでしょう。

前向きな姿勢が身についてくると、まわりにも前向きな空気が生まれて相乗効果は大きくなります。

頼まれたり、誘われたりしたとき、「もちろん」「喜んで」と即答できる人は幸運に恵まれるのです。

写真=iStock.com/maruco
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「否定語」ではなく、「肯定語」で話す

「そんなやり方では、うまくいかない」
 ↓
「やり方をちょっと変えれば、うまくいくよ」

幸運な人というのは、普段の会話のなかで意識して「否定語」ではなく、「肯定語」を使っています。

たとえば、食事に誘われたとき、「今週は時間がないからムリ」と言われると、後ろ向きの印象があり、相手は拒絶されたように感じるもの。「来週なら行けますよ」と言われたほうが、すんなり受け入れられるでしょう。

「ミスしないようにして」と言われるより「最後にしっかりチェックして」と言われたほうがお互いに気持ちがよく、会話も明るくスムーズになるはずです。

それに「ミスしない」と口にした時点で「ミスすること」をイメージしてしまうもの。「こぼさないように運んで」と言われた人は、「しっかり持って運んで」と言われた人より、こぼす確率が高いといいますが、人の心はネガティブな方向に引きずられやすいのです。

自分に向けた言葉でも「遅刻しないようにしよう→5分前に着くようにしよう」、「食べ過ぎない→腹8分目にしよう」など“しないこと”ではなく“すること”を口にすることで、具体的な行動が思い浮かび、実現に近づくはずです。

なにか問題があるときに「否定語→肯定語」にするだけで、その瞬間から自分で自分を幸せにする一歩を踏み出していることになります。

「不幸にならないこと」ではなく、「幸せになること」をどんどん言葉にしていこうではありませんか。