「好き」と言わずに「好き」を伝える方法
「それは、よかったですね」
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(笑顔で、体ごと向けて弾んだ声で)
「それは、よかったですね!」
人の印象は、「なにを話しているのか」という話の内容よりも、それを「どんな表情で発しているのか」のほうが大きく左右します。
たとえば、怒った表情で腕組みをして「ちょっといいですか」と話しかけられたら、なにかよくないことではと身構えてしまうでしょう。逆に、にこにこしながら「ちょっといいですか」と話しかけられたら、笑顔で「どうしました?」と応えるはずです。
意見を伝えるときに、だらしない姿勢でぼそぼそと言っては説得力がありません。背筋を伸ばしてハッキリとした口調で伝えると、自信があるように感じられ、相手もちゃんと聞こうという態勢になります。
どんな表情で話すかは場面によって違いますが、幸運な毎日を過ごそうとするなら、まずは3割増しの笑顔を心がけるといいでしょう。
微笑む気分でないときも、微笑むことで脳内の肯定的な感情が活性化されるといいます。「笑う門には福来る」というように笑顔は自分も相手もいい気分にして、幸福がめぐってくるパワーがあるのです。
「好き」と言わなくても、笑顔や視線で好意を示すことができます。「3割増しの笑顔」「背筋を伸ばして相手に体ごと向ける」「ゆっくり丁寧に話す」の3点を心がけると、ほとんどは好意的な言葉が返ってくるのではないでしょうか。
あいさつは自分から、ひと言添えて
「あ、おはようございます」
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自分から
「おはようございます! 今日は早いですね」
「社長のためなら、なんでもします」と社員たちに言われるほど愛されている女性社長がいます。彼女に心がけていることを聞くと「自分からあいさつすることかな」とシンプルな答え。
「おはよう」「おつかれさまです」「いってきます」「この前はありがとう」など自分から声をかけることで会話も増えて、人間関係も円滑になるのだとか。
一方であいさつを避ける人、言われてから応じる人もいますが、あいさつを自分からするかどうかで、格段に印象の差がついているのです。
実際に、気持ちのいいあいさつをされると、ほっとしたり、うれしくなったりするもの。あいさつは、単なる礼儀ではなく、「あなたの存在をちゃんと認めています」というサインであり、仲良くなったり、緊張をほぐしたりする効果もあります。自分から心を開ける人はより多くの喜びを与えて、愛されるのです。
また、あいさつ上手な人は、「調子はどう?」「いい天気ですね」「あれ? 髪切りました?」などひと言を足して、ちょっとした会話にします。
むずかしく考えなくても、“小さな気づき”をそのまま口にするだけで会話は成立するのです。
あいさつは“慣れ”であり、自然に自分から声をかけられるようになると、人間関係も良好になります。
相手に心を開く一歩は、ぜひ自分から踏み出してください。