目を閉じるだけでも脳への負担は減らせる

これと同じことが脳にも言えます。たくさんの処理を同時にさせないことが大事です。3時間集中して1時間休憩するよりも、30分集中して1~2分でも頭を休ませたほうがよっぽどいいわけです。

具体的な方法としては、たとえば「目を閉じる」。視覚からは数多くの情報が入ってきます。ただ見ているだけでも、脳は疲労するのです。

たとえば断捨離やミニマリズムが流行りはじめてもう久しいですが、実はこの効能はモノを減らして無駄なコストや肩の荷を下ろすということだけではありません。視覚的にも無駄なもののない部屋というのは情報が少なく、脳への負担が少ないというメリットもあるのです。

この情報を遮断するという一番手っ取り早い方法は目を閉じることです。なぜ瞼があるのか、なぜ寝るときは目を閉じるのか。アテクシはその専門ではないのでエビデンスはここでは提示しませんが、脳への情報量をカットして脳を休ませる意味もあるはずです。

というわけで、ちょっとしたタイミングで、こまめに1分でも2分でもいいから目を閉じる。意外とこれが効果があります。

他にも音という情報を遮断するのもアリです。作業する場所を図書館にする。業務に支障がなければ耳栓をする、という方法をとってみてもいいと思います。

「追い込み時期だから」とぶっ続けで作業するのは逆効果

今まで書いてきたような方法を駆使しても、どうしても追い込まれるときはあります。たとえば受験前夜や、締め切り直前、緊急事態の仕事が発生したときなどです。

精神科医Tomy『精神科医Tomyのほどほど力 全力投球は、もう卒業よ』(だいわ文庫)

こういうときは1秒でも惜しんで物事に取り組みがちですが、実はそれは間違っています。人間はどんなにピンチでも、何時間も集中し続けることはできないからです。

ロボットではないので、駆動時間めいっぱいの作業は無理です。どんなに頑張ろうとしても無理です。それを時間がないからといってやっても、実際には途中で動けなくなっています。

それぐらいなら、むしろ積極的に休みを入れたほうが良いのです。人間の集中できる時間は頑張っても30分から1時間ぐらいなので、50分やって10分休むというようにしたほうがいいでしょう。

たとえば小学生のときの授業を思い出してください。たいてい40分~50分授業があったら、10分の休憩時間があったと思います。あんな感じです。

そしてその間は体を動かすのもおすすめです。激しい運動などは必要ありません。散歩してぶらっと回るとか、軽く体操するとかそんなレベルでいいのです。体を動かすことで、頭を休め気分転換を行うことができます。

アテクシが試験前によくやっていた方法は、50分に一回休みを入れて、「近くのコンビニまで行ってコーヒーを買う」などの変化をつけることでした。その小さな「ご褒美」によって、むしろ作業効率は上がるのです。

ですから忙しいときほど、強制的に小休憩を入れてください。これはむしろ必要なことなのです。

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