ラーメン屋の従業員から社長を増やしたい

【吉村】幸ちゃんラーメンを作ったのは味のことだけでなく、従業員の出口でもあるんですよ。いつまでもラーメン屋の従業員ではなく、一国一城の主になってもらいたい。そうしていかないとラーメン業界で働きたいという人がどんどん減ってしまう。

幸ちゃんラーメンはフランチャイズですけれど、自分が決めた屋号で出店できるプロデュース展開もやっています。ロイヤリティーや指導料などの初期投資を抑えて出店する形です。麺とスープを仕入れてくれればそれでいい。トッピングは自分で考えて、好きなものを載せればいい。

「幸ちゃんラーメンプロデュース」とうたってくれれば違う名前でいいんです。「幸ちゃんラーメン博多本店」社長の西村勇弥は、15歳で弊社に入ってきました。15年たった現在は博多駅前などに3店舗を運営して、忙しくしています。

「社長になって、母親に親孝行できた」と言ってます。私はそういうのが一番、うれしい。ラーメン屋の社長って、自分だけがロレックスの時計して、従業員をこき使っているようなイメージでしょう。そういうのを変えたい。

撮影=プレジデントオンライン編集部
従業員から社長になれるキャリアマップを提示することで、自社だけでなく、ラーメン業界全体の人手不足解消につながればと話す吉村氏

おかげさまで、幸ちゃんラーメンは現在16店舗まで展開することができました。名古屋にもできました。全国、全世界にチェーン店を増やして、社長を増やしていきたい。

幸ちゃんラーメンの目標は100店舗の展開。成長しないと従業員の給料を上げられないですから。実はコロナ前の長期の事業計画は売り上げ1兆円って書いたんですよ。30年で1兆円達成する。ちょっと無理ですかね。

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