今できることを精一杯する

では、どうすればよかったのか。

今できることを精一杯する、が正解です。

在庫がなくても「今、用意できる薬を提示する」ことをしなければなりません。

実は、製薬業界では、薬の在庫がなくなることはよくあること。

もちろん、それだけでは足りません。

「今は代用でしのぎながらも、このタイミングではこの個数を確保できるように折衝します。進捗があり次第、報告します」と、対症療法だけではなく、本質的な対処を詰めておく必要はあります。

このように、できる限りのことをするからこそ、「頼りになる」と思われるのです。

さらに言うと、お客様が期待していたより早く、解決することができれば完璧です。

約束に甘えずに、期待を超えるよう心掛けてみてください。

「頼りになる」と思われるはずです。

もしそれができなければ、進捗を報告することも有効です。

「他の部署にも確認を入れております。また進捗があれば報告いたします」と。

どうでしょう。

あなたは、ここまでやっていますか。

トップセールスは、間違いなくやっています。

「私の気持ちを言わずともわかってくれる……」
「常に、私の視点で考えてくれる……」

つまり、「本気でやってくれている」、

そう思われることこそが、信頼でつながる営業なのです。

「自分が何をすれば信頼を得られるか」を考えるシナリオ

営業経験が浅い人はもちろん、担当を引き継いだ際は、なかなか信頼されにくいことが多いものです。

だからこそ、知っておくべき法則があります。

「ジョハリの窓」で考える、です。

ジョハリの窓とは、「相手が知っていること」「自分が知っていること」で整理したマトリクスのことです。

このジョハリの窓を意識した行動をとることで、自分が何をすれば信頼を得られるかを考えやすくなります。

次の図をご覧ください。

これが、お客様とあなた(営業)のジョハリの窓です。

信頼を得るためには、お互いが知っている「解放の窓」で会話する関係を目指しましょう。