「味方」を人は簡単に手放しはしない

暇で暇で時間を持て余している人からもらった長い手紙よりも、どこにそんな時間があるのだろうと思うくらい超多忙な人からもらった短い手紙に感動を覚えたりするものです(もちろん内容にもよりますが)。

つまり、リピート率が高いコーチというのは、クライアントに、こんなに自分のことを思ってくれているんだ、味方なんだと始終感じさせているわけです。「味方」を人は簡単に手放しはしないということです。

鈴木義幸『「承認(アクノレッジ)」が人を動かす』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

だからこそ、部下に対しても贈り物をしたいものです。大げさなものでなくても良いから、忙しい合間に贈り物を見つけましょう。

営業の帰りにケーキやお饅頭を買って帰る。出張に出ればお土産を買って帰る。部下の誕生日は必ず自分の手帳に付けておいて、ちょっとしたものをプレゼントする。

部下が悩んでいるテーマがあれば、一方的に自分の考えを伝える代わりに、そのことを解決するヒントとなるような本を贈る。

ちょっと風邪気味の部下には栄養ドリンクを買ってきてあげる――このように君のことを大切に思っているというメッセージを「もの」に乗せて伝えるのです。

自分にはできないなどと言わないでください。犬の世話をすると犬が大事に思えてくるのと同じで、部下に贈り物をしているうちに、部下のことが一層大事に思えてきますから。

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