足の上にお尻を乗せて座るのは信頼の証

散歩の休憩中やソファでくつろいでいるときなどに、わざわざ足の上に腰かけたり、お尻をくっつけて座ろうとすることがあります。犬にとってお尻は、死守すべき急所。信頼できる飼い主に預けることで、守られていると感じ、安心を得ているのでしょう。

菊水健史『最新研究で迫る 犬の生態学』(エクスナレッジ)

犬は、信頼できる相手でなければ、無防備に急所をさらしたり預けたりはしません。生活の中でどんな体勢になってもどこを触られても平気な様子なら、飼い主を認め、特別な愛着を感じている証拠です。

ちなみに飼い主が近くにいると、知らない人と積極的に関わろうとしたり周囲を探ろうとしたりと、かえって大胆になる犬もいます。これは、人間の母子で、母親が側にいると子どもが安心して遊ぶのと同じこと。飼い主のことを「いざというときに逃げ込める安全地帯」と認識しているからこそ、臆せず行動できるのだと考えられます。

関連記事
2匹のチワワが急死し、「私もそちらへ行きます」…ペットを失った人を襲う「喪失感」を甘くみてはいけない
「お母さん、ヒグマが私を食べている!」と電話で実況…人を襲わない熊が19歳女性をむさぼり食った恐ろしい理由
糞尿がそのまま流れ込むのに、なぜ東京湾の魚は美味しく食べられるのか…東京湾と地形の知られざる関係
田園調布、碑文谷、久我山…東京の本当のお金持ちが「カワセミの住むところ」に集まっている理由
最高時速約1700kmで人間も建物、海、地面も吹っ飛ぶ…地球が自転を急停止させた瞬間に起こる科学現象