人間より寿命が短いペットは、飼い主より先に亡くなることが多い。また、病気、事故、災害などで飼い主の前から突然いなくなってしまうことも。ある調査によると、飼い主の6割が「ペットロス」を経験している。ペットジャーナリストの阪根美果さんは「長い時間を共に過ごし、愛情を注ぎあったペットだからこそ、喪失感は大きい。人間の終活と同じように『ペットの終活』を済ませておいたほうがいい」という――。
チワワ
写真=iStock.com/Angela Emanuelsson
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犬や猫ははるか昔から人間と共存していた

2024年1月は能登半島地震に羽田空港の航空機衝突事故と大きな災害と事故が立て続けに起こりました。羽田空港の事故では、JAL(日本航空)の乗客が貨物室に預けていたペット2匹が犠牲となり、ペットを荷物扱いにすることの是非が大きな議論となっています。

また能登半島地震は、災害時にペットの安全をどう守るか、ペットの避難をどうするか、という飼い主たちにとって非常に重要な問題を突き付けています。

そもそも、人とペットが共に暮らすようになったのはいつからなのでしょうか。諸説ありますが、少なくとも犬は1万2000年ほど前から、猫は9500年ほど前から家畜化され、人と暮らしていたと推測されています。

当初は、使役動物として人の生活を補助する役割を担っていた犬や猫ですが、社会の文明化が進むにつれ、その役割は愛玩動物(ペット)へと変わっていきました。現代社会においては、1980年代から核家族化が進み、単身もしくは夫婦のみの世帯(1~2人で構成される世帯)が増え続けています。

身近にあった家族(ヒト)という「心のより所」が遠のき、その欠けたピースを埋めるかのように、ぺットはかけがえのないパートナー、大切な家族として、その存在意義をますます高めているのです。

ペットは人間の家族と並ぶ大切な存在

一般社団法人ペットフード協会の「令和3年全国犬猫飼育実態調査」によると、「生活に最も喜びを与えてくれること(存在)」として、犬飼育者が最も多く挙げたのは「家族」で、次いで「ペット」、猫飼育者は「ペット」、「家族」の順でした(図表1)。こうした傾向は、特に40~50代の飼育者、単身者、未婚親同居者で顕著でした(図表2)。