自分とよく似た人とだけ付き合えばよい
仲のいい人について、私たちは「肌が合う」とか「相性がいい」という言葉を使って形容しますが、友だちを作るときには、できるだけ自分とよく似た人を選ぶといいですよ。
なぜかというと、そのほうが疲れないからです。
自分とまったく異なるタイプの人と付き合おうとしても、それはムリです。自分と似ていないタイプと頑張って付き合おうとしても、何となく肌が合わないというか、違和感を覚えるというか、一緒にいて精神的にクタクタになってしまいます。その点、自分とよく似た人であれば、そんなに疲れません。
カナダにあるウィルフリッド・ローリエ大学のシーン・マッキノンは、大学の教室で、学生たちがどのように座るのかを調べてみました。観察を行ったのは14のクラスで、分析の対象となったのは2228人の学生です。
大学の講義は、小中高のクラスとは違って、自分の好きな席に座ることができます。
ところが、学生がどこに座るのかということについては、まったくランダムではなく、面白い規則性が見られました。なんと「似たような学生同士が近くに集まりやすい」ということがわかったのです。
マッキノンが観察したところ、髪の長い人は髪の長い人と、短い人は短い人と、メガネをかけた人はメガネをかけた人と、男性は男性と、女性は女性と、すぐ近くに並んで座ることがわかったのです。
学生は、教室に入ってくると、無意識のうちに自分と似たような人を探して、その人のそばに座ろうとするのです。そのほうが安心できるからでしょう。
自分とまったく異なるようなタイプの人のそばに座ろうという人はいません。そういう人のそばは、何となく居心地が悪いからです。私たちは、似た者同士でつるむのが好きなのです。
仕事上のお付き合いでも、プライベートなお付き合いでも、できるだけ自分と似た人を探してください。そういう人に声をかけ、知り合いになったほうが、お互いにうまくいく可能性が高くなります。
私は、どちらかというと内向的な性格ですので、大声を出してしゃべったり、パーティが大好きだったりする社交的なタイプとは、肌が合いません。そういう人と一緒にいると、とても疲れるのです。ですので、そもそもそういう人とは付き合わないようにしています。
お友だちを作ろうというのなら、だれかれかまわずに声をかけるのではなく、できるだけ自分と似たように見えるタイプを選ぶといいですよ。そのほうが、長続きする関係を築くことができますから。
相手の性格や趣味などもできるだけ一致していたほうがいいのですが、そういうものはある程度親しくならないとわかりませんので、まずは見た目が自分とそんなに変わらない人を選んで付き合いましょう。