個として強くなり有能なメンバーとチームを組む

鳥取大学医学部附属病院広報誌『カニジル 15杯目』

アメリカに行ったばかりの頃、たびたび「ナカムラはシャイすぎる」と言われた。日本にいる時は、我が強すぎると言われ続けてきたのに、と苦笑いした。ラッセルが「我々は小さな製薬会社なのだ」と言ったことがある。

製品化を念頭に研究、臨床試験を行い、量産は製薬会社に任せる、という意味だ。チームには研究から創薬まで迅速につなげるスタッフが揃っていた。自分のやりたいことを実現するには、個として強くなること、有能なメンバーとチームを組むことである。

鳥取大学では中村を支える体制が固まりつつある。製薬会社、とりだい病院の臨床現場との連携――父の仇であったがんと戦うため、中村は今日も米子で“ハードワーク”している。

中村 貴史(なかむら・たかふみ)
1973年北海道生まれ。北海道立旭川西高等学校卒。97年鳥取大学医学部生命科学科卒後、同大学院医学研究科博士課程生命科学専攻修了。のち米国メイヨークリニック博士研究員などを経て2009年東京大学医科学研究所特任准教授。12年鳥取大学大学院医学系研究科准教授。23年より医学部医学科ゲノム再生医学講座ゲノム医療学分野教授。
(写真=中村 治)
関連記事
正しく磨けば歯磨きは1日1回でもいい…大学病院の歯科衛生士「患者の8割が陥る"歯磨きの大間違い"」
「10万人の胃腸を診た専門医が警鐘」日本人の約5割が毎朝食べている胃腸に最悪の"ある食べ物"
「ごはんにみそ汁、納豆、漬けものが体によい」は大間違い…日本人がもっと積極的に食べるべき"健康食材"
「血液型で病気リスクがこんなに違う」O型に比べ脳卒中1.83倍、認知症1.82倍…という血液型とは何か
なぜ皇室に1男2女をもたらした「良妻賢母」が嫌われるのか…紀子さまを攻撃する人たちの"本音"