「ニキビは潰したほうが早く治る」はウソ

よく「ニキビ跡を治したいが、皮膚科とエステどちらに行けばいいのか分からない」という声を聞きますが、ここで紹介したニキビ跡の治療は基本的に医療行為となるため、医師の指示の下、行わなければいけません。

以前、他のクリニックで100万円近くかけてニキビの治療をしてきたが治らなかった、と当院を受診された患者さんがいました。しかし、診察したところ、その方がやっていたのはニキビ跡の治療のみで、新しくできたニキビの治療はしていませんでした。本来はニキビ、ニキビ跡がある場合、まずは保険治療でニキビを治してから、ニキビ跡の治療を始めるべきでしょう。

最後に、多くの方が誤解している「ニキビは潰したほうが早く治る」説にお答えします。基本的に潰すのは年齢に関係なくお勧めしません。特に年齢を重ねるにつれて肌のターンオーバーの周期も長くなるため、跡が残りやすくなります。

膿を出せばきれいになると思われがちですが、素人判断で潰すと跡が残ってしまいます。皮膚科で専用の細い針を刺し、穴を開けて膿を出してあげたほうが跡は残りにくくなります。そもそも膿が溜まるかどうかはケースバイケースのため、開けずに治るかもしれないものを潰してしまうのはもったいないと思います。

ニキビ跡ができないようにするためにも、赤ニキビの状態で放置せず、早めに皮膚科を受診してください。

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