「まともな手料理くらい食わせてほしいんだよ」と夫
去年の年末年始に義実家に帰省した際、料理への要求が高い義母と一向に上達しないK子さんの間でちょっとした言い合いになり、思わず涙ぐんでしまったというK子さん。ところがその晩、夫に顛末を報告すると、「K子には申し訳ないけれど、オレは母さんの言い分が正しいと思うし、オレだって毎日仕事で疲れて帰ってきたら、まともな手料理くらい食わせてほしいんだよ」と冷たく突き放されてしまったのだった。
そんな事件があって、その年の義母からの料理指導は中断し、かわりに義母のつくった大量のお惣菜を持ち帰らされたというK子さん。「もうお料理の話はしたくもないし、見るのもいやになっていたので本当はそれも断りたかったのですが、母親の手料理を恋しがる夫のためには仕方がないかな、と諦めて持ち帰りました。
それ以降、夫婦間で料理に関する話を避けたまま、夫は平日は外で夕食を済ませてくるようになり、休日もデリバリーを頼む機会が増えたとのこと。「今年の年末年始の義実家への帰省時に、お義母さんからの料理指導をどうやってかわせばいいのか……。食事のことがきっかけで夫との関係も以前ほど円満ではなくなったので、いっそ帰省すること自体をやめたい心境です」。
実家の「経済的な格差」が大きすぎる
【CASE3】実家と義実家の待遇の差に戸惑う子どもの教育に悩む妻
「私と夫、それぞれの実家での待遇にあまりにも差がありすぎて、夫がプレッシャーを感じているようです。子どもたちにも、経済的な格差をどう教えていいかいつも困っている」とため息をつくJさん(44歳)。Jさんの実家は地元でも有名な不動産会社を代々営んでいる。一方、4歳年下のJさんの夫の両親は、小さなアパートで年金生活をしているという。Jさん夫婦には小学生の2人の子どもがいて、年末年始はJさんの実家には数日滞在し、Jさんの夫の実家には日帰りで立ち寄るのが毎年の恒例行事になっている。
Jさんは、自分の実家に帰省する際にも気を遣うという。「私の両親はおおらかなタイプなので、夫や子どもたちに対しても寛容に振る舞っていると思います。ただ、過剰なまでに好待遇すぎて、夫もドン引きしています」と嘆く。