中学受験をまねされ、同じ学校へ通うことに

義姉とのバトルは、子どもの中学受験についても及んだ。「数年前、私の娘が小学校低学年から進学塾に通っていることを知った義姉は、『ウチの子も私立を受験させたい』とすでに高学年になっていた自分の子どもを慌てて私たちの娘と同じ系列の塾に入れたんです」

受験の結果、R奈さんの娘は第一志望に不合格となり、滑り止めとして受けて合格した学校への進学を決断。ところが、その学校が義姉の娘の第一志望の学校だったため、奇しくもふたりの娘は同じ学校に通うことになったのだった。「『結局同じ学校に行くことになるなら、小学校低学年から塾に通ってもお金のムダだったわね』と、何度も得意げに言ってくる義姉が腹立たしく、それを聞くたびに娘も私も深く傷ついています」。

コロナ禍もひと段落した今年は夏休みに海外旅行に行ってきたという義姉一家。「年末年始はその自慢話が繰り広げられるのかと思うと、今から気が重くて仕方がありません」。

義実家で待ち受ける「マンツーマンのお料理レッスン」

【CASE2】義母による「おふくろの味」の熱血指導に困惑する料理下手の妻

1歳年上の夫とは結婚3年目、子どもがいないK子さん(35歳)は「年末年始の義実家への帰省は、結婚当初から料理が苦手な私にとってはとても苦痛です」と嘆く。K子さんの義母は昔から料理の腕に自信があり、地元でも希望者を集めては定期的に料理教室を開催しているほど。「そのせいか、夫も義父も舌が肥えていて、義実家に帰省するとおいしいものの話で盛り上がっています」。

K子さん自身は料理が苦手で、食べること自体にあまり興味がなく「正直な話、お腹が満たされれば食事はなんでもいい」というタイプ。夫には交際時から「料理は結婚してから学べばいいよ。場数を踏めばそのうち自然にうまくなるはずだから大丈夫」と言われていたものの、結婚後もK子さんの料理に対するモチベーションは上がらず。時間に余裕のある休日に重い腰を上げてレシピ動画を見ながら挑戦しても、たて続けに失敗。はじめのうちは、「もっと煮る時間を長くしたら?」「次はもっと簡単なメニューにすればいいよ」と優しかった夫も、最近では「何か買って帰るよ」とK子さんの手料理に期待しなくなっているという。

ただ、年末年始は料理から逃れることが不可能なK子さん。帰省先の義実家にて「マンツーマンのお料理レッスン」をしようと、義母が手ぐすねをひいて待ち受けているからだ。「義母は、私が料理下手であることを知っています。だから『K子さんにも息子の好物を完璧につくれるようになってほしいの。息子からも『おふくろ、悪いけれどK子に手とり足とり教えてやってくれないか』と頼まれているのよ』と毎年張り切っているんです」。

ストウブ鍋でスープを作っている女性
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