いよいよお盆の帰省シーズンがやってくる。ひと昔前は当たり前だった夫の実家への帰省も、本音を言えば「行きたくない」と思う女性は多い。話し方コンサルタントの阿隅和美さんは「自分の気持ちを大切にしながら、義理の家族との関係を壊さないような帰省の断り方はいくつか考えられる」という――。
タブレット端末の周りに集まる3世代の家族
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お盆の親戚の集まりが苦手という“嫁”は少なくない

お盆休みは、帰省のシーズンです。しかし、特に女性が夫の実家に帰省するのは気が重い、できるなら避けたいと思うケースが多いようです。

帰省したくない理由は、「交通の便が悪く移動に時間がかかる」「移動が疲れる」「交通費がかかる」などの移動の負担が大きいという理由のほか、「女は家事をしろという無言の圧力を感じて居心地が悪い、気疲れしてしまう」「お盆の親戚の集まりが苦手」「義母と考え方が合わない」「年配の親戚が生活や子育てに干渉してくる」など、価値観が違う人たちとの関係が煩わしいという声もあるようです。

このように、帰省したくない理由は様々のようですが、帰省を断るにしても義父母と今後もお付き合いをしていく訳ですからできれば角を立てずに上手く断れたらいいですね。そこで、今回は、「お盆に夫の実家に行くのは気が重い」という女性が、義父母や親戚の気分を害さない帰省の断り方について考えてみましょう。

「仕事があっていけません」という理由はどうか

どうしても親世代とは育児や生活習慣に対する考え方が違うので、決して悪気はないにしても、義母のときどき発する何気ない一言がいちいち気に障るという方もいるようです。どんなに仲が良くても、やはり世代によって価値観や考え方には違いがあります。お互いを尊重しつつ良い関係を築くのが理想ですが、馬が合わない場合もあるでしょう。

そういう場合はある程度、距離を取っておいた方が関係性を良く保てることもあります。まずは、あなた自身が義父母とどのような関係性を保ちたいかによって、帰省を断る理由を選択してはいかがでしょうか。

仕事を理由に断るのは、最も使いやすく一般的な言い訳です。ただ、義母や親戚から「いつも仕事優先で家族は後回し」「いつも仕事ばかりで家族がかわいそう」等と皮肉や陰口をたたかれても仕方がないと覚悟を決めた上で、使う方がよさそうです。

とはいえ、仕事を理由にする場合でも伝え方が肝心です。自分から望んで仕事を入れたのではなく、「どうしてもシフトの関係で休めなくて……本当は行きたいのですが、残念です」等と、やむを得ないというニュアンスで伝えましょう。