A5サイズ以上の紙とペンを用意する

一方、「②考えをまとめる」は、カレーであれば調理の段階に相当します。必要な材料をまな板の上に並べ、目的の達成につながるようにまとめていく。

この2つのプロセスを「思考整理」と定義し、「紙1枚」書くだけでカンタンにできるようレシピ化したのが「1枚」フレームワークなのだと理解してください。

それでは、書き方を説明していきます。このままとりあえず読み進めるか、読みながら実際に書いてみるかは自由ですが、実際にやってみようと決めた人は、手元に紙とペンを用意してください。

浅田すぐる『「伝える前」が9割 言いたいことが最短で伝わる!「紙1枚」下書き術』(KADOKAWA)

紙は、コピー用紙でもノートでも、何かの裏紙でも構いません。ただ、最低でもA5サイズ以上が良いので、小さなメモ帳は避けてください。

ここでは、できるだけ手軽に取り組めるように、A4サイズのコピー用紙を使った例で説明していきます。これを半分に折ってA5サイズにすると記入しやすくなりますので、手元に手頃なノートがない人はコピー用紙でやってみてください。

また、ペンについてはカラーペン、それも緑・青・赤3色のカラーペンを一応推奨はしています。「視覚的に思考を整理しやすくなるから」というのが主な理由ですが、準備にハードルの高さを感じるなら、当面は黒ペン1色でも構いません。

まずは気軽に、試しに書いてみることのほうを優先してください。

自由に書くのではなく、「4×4の枠」を作って埋める

図表1のように、緑ペンで紙の真ん中にタテ線とヨコ線を引いてください。

続いて、その線を基準にしてさらにタテ線を2本、ヨコ線を2本引きます。これで、4×4の「枠=フレーム」の集合体が完成しました。

最後に次の図表2のように、左上の第1フレームに、日付と「テーマ」を記入します。これも引き続き緑ペンで行ってください。

今回は「自己紹介」を例にしていますので、第1フレームにはそのまま「自己紹介」とだけ書けばOKです。これで緑ペンのパートは完了となります。

ここからは、思考整理のうち「①情報を整理する」プロセスです。この部分は青ペン推奨でやっていきます。

テーマに関するキーワードを、思いつくままに埋めていってください。

私たちは「白紙だけ渡すから好きにしてOK」と言われると、むしろフリーズしてしまいます。一方、「この枠の中に記入してください」とガイドされると、拍子抜けするほどあっさり埋めることが可能です。

これを体感できると、今まで「書くのが大事だと言われても何もできませんでした」となっていた人たちが一気にブレイクスルーします。心当たりのある人ほど、そのことを味わいながら実際に記入してみてください。