社会に出て「キャラちがい」に悩む人も
同様に、すべての友だち集団に必ず1人の道化役キャラがいるとすると、日本の社会にはものすごい数の潜在的な道化がいることになる。ぼくはこれが、お笑い芸人がこんなにたくさんいる理由ではないかと思っている。――ちなみにぼくは、小学校の頃に何度か転校したことから、「よそ者キャラ」になったのではないかと自分では思っている。
いったんできあがったキャラが変わらないとすると、リーダーだった子は大人になってもリーダーキャラのままだし、道化役だった子は大人になっても道化キャラだ。
でも社会に出ると、リーダーキャラの子が組織の下っ端になったり、道化キャラの子が管理職をやらされたりすることもしばしばある。こうした「キャラちがい」が起きると、ひとはそれを「自分らしくない」と感じるのだ。
「自分らしい」生き方とは、スピリチュアルが納得する生き方のことだ。「自分に素直」でないと、君のスピリチュアルが、「こんなのぼく(わたし)じゃないよ」と騒ぎはじめる。その声が耐えがたいほど大きくなったとき、ひとはすべてを捨てて「自分探し」の旅に出かけるのだろう。
人格をつくる性格特性「ビッグファイブ」
誰もが一瞬で初対面の相手のキャラ(性格)を見極めて、自分に「合う」か「合わない」かを判断している。つき合っているうちに「最初の印象とぜんぜんちがう!」ということもあるだろうけど、だいたいにおいてこの第一印象は正確だ。いったい何を基準にして、こんなことをしているのだろうか。
心理学者はさまざまな研究を行なって、ひとには大きく5つの性格特性があり、パーソナリティ(人格)はその組み合わせだと考えるようになった。これが「ビッグファイブ」で、「外向的/内向的」「神経症傾向(楽観的/悲観的)」「協調性」「堅実性」「経験への開放性」で構成されている(ただし協調性は「同調性」と「共感力」に分かれる)。
じつはこれ以外にも他人を判断するときの重要な基準があって、それは「知性」と「外見」だ。