推薦状で差をつける

転職市場が活性化しつつあっても、誰もが恩恵を受けられるわけではありません。ベテランよりも若手は有利とはいえ、より処遇の良いところに転職したいなら、あらゆる手を講じないといけません。

その1つとして効果的なのが、「推薦状」の活用です。

自身の人脈をフル活用して、大学の指導教授や前職の社長、上司である役員、取引先の部長といった「オーソリティ」に「推薦状」を書いてもらい、応募書類と一緒に郵送します。自身の実力や能力、身元が確かであることを社会的信用度の高い第三者に担保してもらうのです。身元保証書や身元保証契約書といった責任の重い書類と意味合いが違うので、頼む方も頼まれる方も比較的取り組みやすいといえます。ぜひ自分の転職活動のサポーターになってもらえるよう、オーソリティに協力を求めてみてください。

なお当然ながら、応募先企業の採用人事に対して信用や信頼を与えられるような人を選ばなければなりません。父親や母親といった身内や遊び友達、社会的地位の低い人からの「推薦状」では逆効果になる危険性があることを理解しておいてください。

この「推薦状」をもらってまで就職活動に臨んでいる人は実際には稀有です(筆者の経験では多くても0.03%未満でしょう。1万人中で3人未満です)。

採用人事としても、どこの馬の骨かもわからない人よりは、後ろ盾があって身元がはっきりしている人の方が良いに決まっています。だから今、リファーラル採用(自社の社員に対して、今の求人情報の内容を解説し、その要件に合致しそうな友人や元同僚などを紹介してもらう制度)が盛んになってきているのです。