怖がりの人でもここまでの変化が起きる

ちなみに私は結構な怖がりです。怖いことが大好きなのではありません。そういう怖がりの人でも、ここまでのことができる、ここまでの変化が起きる、というのがエクスポージャーという技法の面白さです。怖がりの人ほど、参考にしてもらうとよいのではないかと思います。

スカイダイビング

まずは思い切って、ずっとあこがれだったスカイダイビングに2度、皆と挑戦しました。お値段がかなり高いのですが、そこは「エクスポージャーの練習だから」と言い訳しながら(笑)。

私たちが参加したツアーは、セスナに乗って4000メートルの高さまで上昇し、そこからダイブするというものでした。高度1000メートルぐらいでパラシュートが開くので、3000メートルぐらいはフリーフォールということになります。4000メートルの高さから生身でダイブするのは、めちゃめちゃ怖かったけれども(マジでちびりそうでした)、やってしまえば、気持ちがよいというか、爽快感がすごいというか、とにかく圧倒的にすごい体験でした。

終わったあとは、「やり切ったぜ!」と無駄に自己効力感が上がり、若干ハイになりました。エクスポージャーによって少々ハイになるクライアントさんがおられますが、「こういうことか」と納得しました。

ただし、私たちのようなライセンスのない人間はインストラクターとタンデム(2人で一緒に飛ぶ)でやるしかなく、曝露としては若干主体性に欠けるのと、とにかくお金が万単位でかかるので、そうそう気楽にチャレンジできるエクスポージャーではありません。とはいえ、機会があれば、またトライしてみたいと思っております。

写真=iStock.com/vuk8691
※写真はイメージです
富士急ハイランドの絶叫マシーン

次に私たち「曝露部」(そういう部活を作りました!)がチャレンジしたのは、遊園地の絶叫マシーンです。

私が思うに、日本一、絶叫マシーンをあれこれ楽しめる遊園地は、山梨県にある富士急ハイランドです。普通に富士急ハイランドに日帰りで行って、絶叫マシーンに乗ろうとすると、休日だと待ち時間が1、2時間となってしまい、1日にそう何回も乗れません。

一方、エクスポージャー的には、繰り返し体験することが重要です。繰り返し恐怖の対象に自分の身と心を「さらす」ことで、恐怖のピークが下がってくることを実感したいからです。

そこで私たちは毎回、富士急ハイランドのオフィシャルホテルに前泊することにしました。そうすると当日優先的に30分早く入園できます。そして開園時間と共に「優先乗車券」を販売する窓口で、1枚1000円(当時)で並ばずに絶叫マシーンに乗れるチケットを何枚も大人買いします(少々下品ですが「金に物をいわせて」という感じです)。