「must」は「相手に強制的に押し付ける義務」のニュアンス

「えっ、ちょっと待って! 義務と言えば、mustじゃないの?」

はい、いい質問ですね。

mustは強い義務と見なすのが一般的ですが、ちょっと細かく語源的に解釈すると、元々mustというのは万人が当然と見なす「義務」というよりは「相手に向かって強制的に押し付けるような義務」といったニュアンスがあります。

have toのニュアンスは……イメージ化したほうがよりわかりやすいと思うので、次に描いてみました。

have toは、誰がこの位置に座っても、同じ義務が課せられるイメージ。

私でなくても、あなたでも、彼でも、猫でも、誰がこの位置に座っても同じことを命じられるような「義務」です。

よって、誰が見ても妥当性のある義務であり、個人による強制的な主張じゃないからこそ「must」よりもずっと気軽に使えるのかもしれません。

「口語ならhave to、書き言葉はmust」で覚える

要は、mustは「強~い義務」もしくは「強制的な義務」。一方のhave toは「誰が見ても妥当な義務」。ですが正直、どっちのほうの程度が強いとか弱いとかいちいち考えるのも面倒じゃないですか!

なので私は、単純にこう考えます。

「口語ではhave to! 書き言葉ではmust!」

これが一番簡単だと思います。

実際、そうですよね。話し言葉で「must(すべき)」を使う人もあまり見なければ、逆に公式な文面などで「have to」を見かけることも、あまりないのですから。

mustとhave toの違いを理解していただけましたか? これまでずっと「must」のほうが身近な気がしていたのに、一気にhave toへの親近感を覚えるようになったのではないでしょうか。

関連記事
銀座ママが「LINEを交換しよう」と聞かれたときに必ず使う"スマートな断り文句"【2021編集部セレクション】
「スマホを1日3時間以上使う子は偏差値50に届かない」脳科学研究者が教えるスマホ時間短縮の奥の手
東大・京大ほか難関国立大への現役合格率は驚異の4割…3割の開成を凌駕した横浜と世田谷にある学校
幼少期の勉強はこれだけやっておけば間違いない…我が子の「脳の力」を最大限に伸ばす「2つの学習習慣」
「Bluesky始めましたツイート」が急増中…Twitterの「閲覧制限」で始まったSNSマウント合戦の行き着く先