浪人せず、現役で合格。しかも難関の国立大学に――。2023年度の試験において私立中高一貫校で旧帝大などへの現役合格率(合格者数÷卒業生数)1位に輝いたのは灘で、実に5割を超えた。そんな中、首都圏で3割の開成を上回る率を出して上位に食い込んだ男子校が2校あった。現役生の「東大・京大 学校推薦型・総合型選抜合格校一覧」「東大理三、京大医学部、国公立大学医学、慶應大医学部合格者数ランキング」と併せて紹介しよう――。

※本稿は、『プレジデントFamily 中学受験大百科 2023年完全保存版』の一部を再編集したものです。

東京大学
写真=iStock.com/mizoula
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聖光学院は東大現役合格者数は70人で灘超え

私立中高一貫校(上位50校)の、現役での難関国立大学合格率をランキング形式で紹介する。大学通信 情報調査・編集部部長の井沢しげる氏は次のように語る。

「2022年は大学入学共通テストの問題形式が大きく変わり、数学の平均点が大幅に低下しました。今年の問題も、理系・文系科目問わず長文傾向は変わらずでしたが、この流れの中で大きく躍進したのが女子学生の合格実績でしょう」

『プレジデントFamily 中学受験大百科 2023年完全保存版』(プレジデント社)
『プレジデントFamily 中学受験大百科 2023年完全保存版』(プレジデント社)

23年度の東京大学の合格者数は2997人。そのうち21.8%(653人)が女子学生と、過去最高の合格率となった。東大理三の合格者数ランキングを見ても、桜蔭が灘に次いで10人の合格者を出している。

「女子校の入試は、もともと長文傾向です。長文を読解し、情報を処理する力を中学受験で身に付けてきた女子学生のほうが、今の問題形式にスムーズに対応できるのかもしれません」

2位に位置する男子校・聖光学院は、東大への現役合格者数は70人と灘超え。体験学習や、幅広い教養を身に付ける土曜日講座の開講など独自の取り組みにも力を入れている。

「千葉の市川などもそうですが、最近人気で進学実績も高まっている学校は、入学後に進路の幅が広がるような教養教育が充実しています。25位の海城は、最近完成した、本物の化石が展示されているサイエンスセンターが生徒に好評なようです」

※次ページに私立中高一貫校 難関国立大学現役合格率ランキング掲載

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