日本人の多くが「must」をあまりに大雑把に捉えている

実際の意味としては、Bの発言は「おそらくあなたは疲れているでしょう」という意味です。

同様に、以下の例文も考えてみましょう。

You must study hard.(あなたは一生懸命勉強しなくてはならない。)
You must eat vegetables.(あなたは野菜を食べなくてはならない。)

学校でmustは「○○すべき、○○しなければならない」と訳すと習ったかもしれません。今回は、多くの人がmustの意味をあまりにも大雑把に捉えていることについて、誤解を解いていきたいと思います。この記事を読んでいただくことで、あなたの英語の知識がさらに深まり、英語におけるハードルが少し下がることを期待しています。

「○○すべき」の英語表現の中で最も日常的に使われていない

「○○すべき」と日本語で訳されている英語表現としてhave to/be supposed to/should/must/had betterなどが挙げられます。

ここで驚くべき事実をお伝えすると、「○○すべき」という意味の中で最も使われていないのがmustなのです。mustは普段の口語で使うには抵抗のある表現だと思ってください。

ニュアンスをお伝えすると「それを怠った場合には……たいそうな目に遭うぞよ!」という感じです。

もっと大げさに言えば「違法」感も漂っています。まるで法や絶対的なルールであるかのように従うべきだというニュアンスが潜んでいるのです。そのため、日常生活のなかではmustを「○○すべき」という意味で気軽に使うのは避けたほうがいいでしょう。

日本語の言い回しで表すなら「○○すべし」が近いでしょうか。

日常会話で「○○すべし!」や「ならぬ!」なんて……なかなか使いませんよね。

「シートベルトを締めるべし」「タバコは吸うべからず」といったように、何かを厳しく決めたり、禁止したりするような「書き言葉」としては割と見かけます。

しかし口語でmustと言い放てば、まるで教官や軍人みたいな言葉遣いだと思われてしまうでしょう。