「お金」を「時間」に置き換えて考える

その方法とは「1日の時間の使い方を『投資』『消費』『浪費』『寄付』に分類する」というものです。

「今、お金の話をしてなかったっけ?」と思われた皆さん、はい、お金の話です。この「『お金』を『時間』に置き換えて考える」というのが、このワークのポイントなのです。

お金を使う経験が少ない小学生でも、時間は毎日自然と使っていますよね。そして、その使い道に「投資」や「消費」や「浪費」があるのはお金と同じ。ですから、まずは時間に置き換えて考えることで、投資の概念が子どもにも身近になるのです。

1日24時間の行動を円グラフで書き出してみる

やり方は以下の通りです。

① 円グラフを使って、1日24時間の行動を書き出す
② 以下のルールに従って、円グラフを色分けする
・食事や睡眠、友だちと遊ぶなど、生活に必須の時間 →
・勉強、習い事、読書など、頭や心の栄養になる時間 →
・ヒマだから動画を見るなど、ダラダラ過ごしている時間 →
・お手伝いなど、ほかの人のために使う時間 →

まずは図表1のように、お子さんの普段の1日24時間の行動を円グラフで表してみましょう。

「お金」を「時間」に置き換えて考えると、子どもでも投資の概念が理解しやすくなる(出典=『にゃんこ大戦争でまなぶ!お金のヒミツ』)

グラフができたら、4つの色を使って塗り分けます。友だちと遊ぶことは小学生の日常のひとコマなので青にしますが、勉強もせず遊んでばかりなら紫にもなりますし、ダンスが大好きな子がダンスの大会の動画を見てカッコいいダンスの研究をするなら、その時間は赤にもなり得るでしょう。

こうして24時間を色分けし終えたら、この色分けの意味について説明します。

 消費:生活に絶対に必要な時間。つまり、削れないもの
 投資:未来の自分にいいことがあるように使う時間
 浪費:特に目的もなく、何となく過ごす時間。または、ストレス発散など。
 寄付:誰かほかの人のために使う時間

そして、この「消費」「投資」「浪費」「寄付」は時間だけでなく、お金についてもそのまま当てはまることを話します。たとえば晩ごはんのカレーライスの材料費は「消費」、通っているスイミングスクールの月謝は「投資」、スーパーで必要以上に買い過ぎてしまったお菓子代なら「浪費」です。