日本の大型バイクカテゴリーでシェア1位
このユーザー体験を広める仕組みづくりを1983年に開始して、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、スズキというオートバイの主要4大メーカーを擁するバイク王国の日本で、エンジン751CC以上の大型バイクカテゴリーで、一時はシェア1位を奪うまで復活した。
ハーレーの平均価格は日本で200万円以上、最高価格は600万円を超える業界屈指のプレミアム・ブランドである。
ユナイテッドアローズの顧客管理方法
また、別の事例ではセレクトショップのユナイテッドアローズを取りあげよう。著名なIT批評家の尾原和啓氏のインタビュー(※3)によれば、2022年にECサイトと機関システムをリニューアルし、ECサイトへの「集客」、「接客」、その後の「CRM顧客情報管理」の効果を高めてファンを形成し、LTV/Life Time Value:顧客生涯価値の増進に向かっているそうである。
デジタルのお膳立てとして、店舗でのアプリ利用者は50%程度を超えている。来店者がブルートゥースやWi-Fiをオンにしている場合には、ビーコン/電波発信機を活用して購入者の25%程度の来店を検知できる体制がある。
加えて、MA/マーケティング・オートメーション・ツールを活用して来店から購買データを参照し、購買後のアンケートを送ってもらっている。これらのデータから、仮説として立てた店舗でのカスタマージャーニーが正しかったかを検証している。
「初回購入でスラックスやデニムのようなパンツを選んだお客様は、LTVが高くなることがわかった」という分析結果が出たとする。「パンツのフィッティングにおいて、よい接客ができた顧客は次につながりやすくなるという洋服店としてのあるべき基礎力がしっかり評価されていると考えられる」という発見があった。ここを踏まえて、次回には何をお勧めすればヒット率が向上するかを、データから導き出す。
デジタルデータの解析と、リアルの融合だ。
(※3)尾原和啓「デジタルの未来を求めて」 第30回ユナイテッドアローズがUXで解明 LTVが高い顧客の共通点とは? 2023年01月17日