社風に合う人物をにおわせる書類の書き方

必須要件と歓迎要件で採用企業とあなたとの接合点を確認しました。それと同じくらい大事なのは、求める人物像における人物タイプでのマッチ度合いです。

いくら経験豊富でスキルや能力が高くても、人物のフィット感がない人を採用するということは、特にミドルシニアクラス以上の採用においてはまずありません。

一緒に働きたいと思わせる人物タイプのマッチ度は非常に重要です。それまで順調に選考が進んでいても、ここが最終的な可否の決め手となることも多いのです。

とはいえ、書類選考段階で人物タイプを伝えることはなかなか難しいです、ですが、職務経歴書の記述から一定の可能性(の有無)を読み取ってもらうことが可能なのもまた事実です。ここで書類通過できるかどうかが決まるのです。

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求人情報を深読みする

今回の求人情報には求める人物像として「論理思考力にたけた方」「社員の業務コミットメントを高められる方」「自ら現場に入り込んでいき、社員に直接働きかけるコミュニケーションスタイルの方」とあります。

さらに会社の状況は、株主は投資ファンドになり、そこから新社長が送り込まれています。

2つの情報を掛け合わせて、企業が求める人物像を想定してみるのです。

ファンドと渡り合う論理思考力の高さと、またファンド投資先企業としての事業・組織テコ入れにあたっての現場力、組織活性化力が必須とされている。求人票にははっきりと書いてはいませんが、企業が欲している具体的な人物像が浮かび上がってきます。

職務経歴書で上記の通りSTARで取り組み実績を記述するにあたって、記載のエピソードが論理的か、またストーリーの中にメンバーたちのコミットメントを高めた取り組みエピソードや自ら現場に入り込んで取り組んだ事実が記載されていると、人物タイプでのマッチ度が高いと判断されるでしょう。