笑顔で対応したがマスクで見えず「生意気な女だ」と激怒

③コミュニケーションのトラブル
桐生正幸『カスハラの犯罪心理学』(インターナショナル新書)

マスク着用、アクリル板設置といった接客スタイルの変化に伴い、コミュニケーションのトラブルになったケース。

・マスクを着用してアクリル板越しの接客になるため、お互いに声が聞き取りづらい状態だった。何度か同じやりとりをしていると、突然大きな声で暴言を吐かれた。

・笑顔で対応していたがマスクで見えなかったからか、「生意気な女だからレジから出てこい」とお客様に言われた。言われたとおりにすると、今度はおでこにデコピンをしようとしたので「よけるなら名前を教えろ!」などと怒鳴られた。

・マスクの在庫がないことをお客様に説明していたら「お前がつけてるマスクをよこせ」と言われた。気持ち悪く怖いなと感じた。

調査期間2020年7月10日~9月23日、サービス業に従事しているUAゼンセン所属組合員、回答2万6927件[「悪質クレーム対策(迷惑行為)アンケート調査結果」(2020年10月UAゼンセン)]

2020年に日本最大の労働組合であるUAゼンセン(全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟)が約2万7000人の労働者を対象におこなった調査によれば(図表1)、回答者の半数以上がコロナ禍の期間を含む2019〜2020年の2年間でカスハラが「あった」と答えている。コロナに関連するものは回答者全体の2割が経験していた。カスハラ被害に遭った5人に1人はコロナ関連のカスハラを受けた計算になる。

コロナ関連のカスハラは、業種ごとにも差が出ている。先ほどの実例でも度々出ていたように、ドラッグストア関連の業種では約67%がカスハラが「あった」と回答している。次いで、「あった」の割合が多い業種は、スーパーマーケットで43%、総合スーパー41%、ホテル・レジャーで35.8%となっている。いずれも、コロナ禍でも営業を続けていた業種だ。

※参考資料
・桐生正幸 2020「悪質クレーム対策(迷惑行為)アンケート調査 分析結果:迷惑行為被害によるストレス対処及び悪質クレーム行為の明確化について

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