女海賊ドーラは宮﨑駿の母親がモデル
『ラピュタ』における新要素としては、海賊の女親分、ドーラの造型がある。ドーラについては『アニメージュ』1985年12月号に編集部の原稿として、こんな記事が載っている。
宮﨑の母は、『ナウシカ』制作中の1983年に亡くなっている。宮﨑の弟である宮崎至朗が、『映画 天空の城ラピュタ GUIDE BOOK』に寄稿した「兄・宮崎駿」の中には次のように書かれている。
「宝をもって帰ってメデタシ」ではない
音響面では音響監督を引き続き斯波重治が、音楽を久石譲が担当した。主役の2人の声は、横沢啓子と田中真弓が担当。異色キャストとしては、俳優の寺田農がアフレコに初挑戦し、ムスカというキャラクターを印象的に演じた。また音響面では、モノラルだった『ナウシカ』に対し、『天空の城ラピュタ』よりドルビーステレオが採用された。
エンディングに主題歌「君をのせて」を入れるというのは高畑のアイデア。この主題歌作業について高畑は、『ロマンアルバム 天空の城ラピュタ』のインタビューで次のように語っている。
そこで高畑はイメージ・アルバムの中の「パズーとシータ」という曲を映画の中で一貫して使い、最後に歌にしてそれを流すという音楽演出を提案。久石は歌にするためにサビ部分を追加で作曲し、宮﨑は主題歌の内容についてメモを書いた。この宮﨑のメモの言葉がそのまま歌詞になりそうだと高畑は考え、久石と高畑で言葉を整理し曲に合わせることで主題歌「君をのせて」が完成した。