共働きこそ、塾との良好な関係づくりが重要
進学塾では定期的に個人面談がある。小6では受験校の相談をできる数少ない機会、出席しない親はいないだろう。だが、小4くらいだと、まだ入試も先なので、仕事を理由に出席しない親もいる。しかし、小4こそ、個人面談には必ず出席してほしい。なぜなら、先にも伝えた通り、中学受験を成功させるカギは、塾のカリキュラムにうまく乗っていくことにかかっているからだ。
その際、塾での子供の様子を具体的に聞いてみよう。ポイントは「聞く」「書く」「考える」の3つの観点から質問してみることだ。
「うちの子は授業中、どんな聞き方をしていますか? 先生のほうをちゃんと見ていますか?」
「問題を解くときに、図や式を書きながらやっていますか?」
「考えているときはどんな様子ですか?」
といったように、子供の様子を細かく聞いてみる。そして、何か問題があるようなら、具体的な改善策を聞く。そうやって、塾の授業を効果的に聞くポイントを押さえておくことが実は一番重要だ。
また、毎回お迎えには行けなくても、ときどき塾に顔を出すようにし、塾の先生と良好な関係を築いておくことをすすめる。そうすれば、何か困ったことがあったときに、相談しやすくなる。
中学受験は、小学校受験ほどの親の負担はないものの、すべてを子供に任せるにはまだ早すぎる。適度に関わり、適度に任せるというスタンスが、親にとっても子供にとってもいいのではないかと思う。子供が自走できるように手助けし続ける気持ちで寄り添っていただきたい。
「共働き家庭に中学受験は不利」は、もはや昔の話。基本的には、どのタイミングで受験をするかは、各家庭の価値観で判断していけばいい。大事なのは「わが子にとってのベストな受験はどれか」という視点で、選択していくことだ。