食事前の大事な心構え“生かされている”ことに感謝する
禅では古来より、食事をするときの心がまえとして、食べる前に「五観の偈」というお経をとなえます。
これは、日本における曹洞宗の開祖・道元禅師の著作『赴粥飯法』に引用されて、広く知られるようになりました。
その眼目は、「食べるとはすなわち、自然の恵みたる命をいただくことである。そうして自分が生かされていることに感謝して、いただきましょう」ということにあります。
みなさんも食事をする前、ほんの数十秒でいいので、目を閉じて、心の中で、「いまからこの大切な命をいただきます」「この食事を通して、自分自身の体に栄養をいただきます」といったことをつぶやいてはいかがでしょうか。
感謝の心があればこそ、ぞんざいな食べ方はできなくなるもの。自然と、命を愛おしみながら、ゆっくり、ていねいに食べるようになるでしょう。それがひいては健康に資することはいうまでもありません。
「朝からスマホ」は一日を台無しにする悪習慣
片時もスマホを手放せない人が増えているようです。それがクセなのか、習慣なのか、朝起きるとすぐに枕元のスマホを手に取り、何かしらの操作をはじめる、そんな具合です。
「朝は忙しない」とバタバタしているのに、スマホをいじる時間はあるのかと、なんとも不思議な感じがします。
ニュースを見ているのか、メールやLINEをチェックし、返信しているのか、ゲームをしているのか……いずれにせよ、起き抜けからやらなくてもよいではありませんか。緊急の連絡などめったにないはずです。
そもそも心静かに一日をスタートさせるうえで、スマホほど邪魔になるものはありません。
へたしたら、目を酷使したり、情報洪水にさらされたりすることで、朝から疲れ切ってしまいます。さわやかな朝が台無しです。
せめて通勤電車に乗るまで、スマホをガマンしませんか? それは自分の心身を整え、健康を守ることでもあるのです。