朝食は「軽めに、ちゃんと」がベスト

“ひと仕事”したあとの朝食がおいしいからといって、食べすぎてはダメです。食べる量が多ければ、それだけ消化するのに時間とエネルギーを要します。

それでは日中の活動に振り向けるためのエネルギーが削がれてしまわないとも限りません。朝からドカ食いなんてもってのほかです。

朝食は本来、「一日を元気に活動するエネルギーを補給する」ためのもの。活力を減退させるほど食べるのは本末転倒なのです。

ですから朝食は「軽く」するのがベスト。ご飯、パン、シリアルなどの炭水化物と、牛乳やヨーグルト、卵などのたんぱく質、ビタミン・ミネラルの豊富な野菜・果物などをバランスよく食べるのが理想でしょう。

朝食のパンがのった皿を持つ女性
写真=iStock.com/Imgorthand
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朝食には脳や身体機能を整え、ウォーミングアップさせる効果があるそうです。食べないと、活動のエンジンが昼ごろまでかからない、といわれています。

しかし「たくさん」の量よりも、「軽め」に「ちゃんと」食べることが大切なポイントなのです。

嚙めば嚙むほど、少ない量でも満足できる

修行僧の食事は、「粗食中の粗食」ともいえるものです。

とりわけ「小食」と呼ばれる朝食は、水っぽいお粥と、ごま塩、透けるほど薄く切ったお漬物くらいのものです。

あまりにも量が少ないことも手伝って、修行僧たちは食べ終わるのを惜しむように、よく嚙むようになります。

その「よく嚙む」ということが、健康にはとてもいいようです。朝の効用でいえば、嚙むごとに脳が刺激され、いい感じで脳が活動モードに入ること。だんだん頭がクリアになっていく感覚が得られます。

また嚙む回数が増えるにつれ、徐々に空腹感が消えていき、満腹感が広がっていくようです。あまり嚙まないと、脳が刺激されないうえに、食べるスピードが速すぎて、脳が満腹を認識するのが遅れるそうです。

食べ終わったあとで、「ああ、食べすぎた」「苦しい」と後悔することが多い人はとくに、よく嚙み、ゆっくり食べることを心がけましょう。