2度のオリンピックを見届けた

第2位 長野電鉄3500系

この車両は1961年に営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線用の3000系として登場。1988年に後継の03系が登場すると、1994年7月23日で引退した。

筆者撮影
運がよければ長野―信州中野間は3000系、信州中野―湯田中間は3500系との“日比谷線車両の乗り継ぎ”ができる。

幸い一部は長野電鉄に移籍し、2両編成の3500系が1993年、3両編成の3600系が1995年に新たなステージに立つ。特に日比谷線時代の1964年に開催された東京オリンピック、長野電鉄時代の1998年に開催された長野オリンピックでは、ともにアクセス輸送を担った。2度もオリンピックアクセスを担った唯一の車両でもある。

2020年から2022年まで03系15両が長野電鉄3000系として移籍し、3500系と3600系を置き換える展開になった。移籍先でも再び共演するのは大変珍しい。

3600系は2020年9月に引退。3500系も2023年1月19日をもって引退し、通算62年の歴史に幕を閉じる。年末年始は長野線信州中野―湯田中間を中心に運転される。運転スケジュールについては、長野電鉄のホームページでご確認いただきたい。