事故死したダイアナ元妃は身辺警護を自主返上していた

ヘンリー公爵とメーガン夫人と同じように身辺警護がつかないのは未成年者性交疑惑で公務を解かれたアンドルー王子(同9位)とその長女ベアトリス王女(同10位)、次女ユージェニー王女(同12位)。アン王女の長女ザラ・ティンダルさん(同21位)だ。

ベアトリス王女とユージェニー王女には2011年まで年間50万ポンド(約8100万円)の費用で身辺警護がついていたが、エリザベス女王が大学卒業後は自分たちのキャリアを歩むことを望んだため、2人の身辺警護は解かれた。

チャールズ皇太子との離婚後、自分の人生の決定権を取り戻したダイアナ元妃は警察の身辺警護を自主返上した。パリで悲劇の交通事故死を遂げるまで、警察はダイアナ元妃に身辺警護を復活させるよう説得を試みたが、かなわなかった。

ボンド・ウォッチでSPを呼び不審者を撃退

英国では将来の君主が宮殿の外に出て教育を受けたのはチャールズ皇太子が初めてだった。皇太子が学んだ学校の校長は「皇太子の子供の頃は警官の警備も必要なかった。今は国際テロの危険もある。メディアの過剰取材、情報漏洩、プライバシー侵害、他の児童への対応など、どのように王室、学校、警察が対応するのか想像もつかない」と筆者に打ち明けた。

ビクトリア女王(1819~1901年)は5度も暗殺されかけたが、いずれも未遂に終わっている。1974年にはバッキンガム宮殿につながる大通りでアン王女が武装した男に狙われる誘拐未遂事件が発生。94年にはオーストラリアでチャールズ皇太子に向かってスタート用ピストルが発射される事件が起きている。

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ジョージ王子が通う学校に中年女性が忍び込み、覆面警官に逮捕される事件もあった。2017年にはジョージ王子をターゲットにジハード(聖戦)を唱える過激派組織「イスラム国(IS)」シンパの男が逮捕された。男はオンラインにジョージ王子が通う学校の住所を書き込み、「ロイヤルファミリーでも例外ではない」とテロを呼びかけていた。

1999年、地中海のキプロス沖で泳いでいたチャールズ皇太子ら王族2人にボートで近づいてきたキプロス系ギリシャ人の男たちが銛銃を振りかざしながら「(50年代の反英運動の)教訓を教えてやる」「お前の母親は殺人者だ」と騒ぎ出した。この時、チャールズ皇太子は手首に巻いたペンダントのような小さなアラームを作動させた。

近くの豪華ヨットではカミラ夫人やウィリアム王子、ヘンリー王子がくつろいでいた。少し離れた海上で警戒していた警備艇のSPのベルトに装着されたポケットベルが作動。警備艇は問題のボートに急接近、SPが話しかけたところボートは離れて行き、事なきを得た。チャールズ皇太子はショックを受けた。ちなみにSPはダイアナ元妃の身辺警護を担当していた。

英紙ガーディアンはこのアラームは完全防水が施された“ジェームズ・ボンド型腕時計”で、ウィリアム王子も着用しているとみられると報じている。チャールズ皇太子は毎年恒例のスキー休暇でもこのアラームを携帯している。スキーストックには帰着装置が装着され、はぐれたり雪崩に埋もれたりした場合でも警護チームが追跡できるようにしている。