それに対し、力を奪う質問は、本人の自信をそぎ、パフォーマンスを低下させる。この種の質問はたいてい失敗に重点を置いているか、質問者の意図があからさまかのどちらかだ。
次の7パターンのなかから1つ、あるいは2つ以上を組み合わせることによって価値を創造する効果的な質問をすることが可能である。
(1)問題を明確化する──「この状況についてもっと詳しく説明してくれないか」
(2)よりよい協働関係を築く──「売り上げ目標は達成したの」ではなく、「売り上げはどんな調子なの」と聞く。
(3)部下が分析的かつ批判的に考える手がかりを与える──「このルートでいくと、結果はどうなるだろう」
(4)じっくり考えさせ、物事を新しい視点から眺めさせる──「これはなぜうまくいったのかな」
(5)飛躍的な思考を促す──「それを別の方法でやることはできないかな」
(6)前提の正当性に疑問を投げかける──「実行プロセスに対する責任を分担するとしたら、君は何を失うことになると思うかね」
(7)解決策は自分で見つけるという意識を持たせる──「君の経験をもとに提案してほしいのだが、われわれは今何をすればいいだろう」