「学ぶ→実践」ではなく、「実践→必要なことを学ぶ」
次に、努力の“方法”ですが、残念なことに、かつての私も含めて多くの人がスキルや知識を身につけるために無駄な努力をしてきたと感じます。
私たちは、学んでから、実践しようとしますが、まったく逆なのです。実践してから、学ぶのです。
つまり、アウトプットが先で、インプットは後。そんな意味では、会社というのは、ほんとうにありがたい学習の場といえます。
私が写真や書くスキルを身につけたのも会社の仕事として。なんの知識やスキルがなくても、やらなければいけない状況にいると、必死になってやり、否が応でも上達します。上司からの評価や叱責というフィードバックもついてきます。
口下手だった人が、営業の仕事をするうちに社交的になるのも場数を踏んだからでしょう。50歳から自力でスキルアップするときも、勉強する前に「やらざるを得ない」という態勢をつくってしまうのがいちばん、いえ、それが唯一の方法でしょう。
たとえば、語学なら、少しできる程度でその国の人と友だちになったり、その言語で知りたい情報の本を読んだり。必然的に上達していくはずです。
会社にいるうちにやっておくべきこと
会社のなかにいる人は、いまやっているスキルが外でどの程度、通用するか、試してみるといいでしょう。
最初はお試し価格やサービスでいいのです。やっていれば、足りないこと、必要なことが見えてきます。そんな流れで資格を取るなら、試験勉強も身になり、努力も無にならないはずです。
才能とは続けること。「才能(強み)=能力×時間」といえます。まず使う機会をつくって、必然的に時間をかける仕組みをつくることが、自分のスキル(能力)を伸ばしていく、唯一の方法です。大切な労力と時間は、大切なところで使い、身になる学びを重ねてください。