50歳を過ぎても成長を続けるにはどうすればいいのか。作家の有川真由美さんは「自分自身の強みを見つけ、それを伸ばすことだ。そのために、人の意見を聞き、失敗や過ちを認めるなど、自らを客観視する目を持つことが大切になる」という――。(第1回)

※本稿は、有川真由美『50歳から花開く人、50歳で止まる人』(PHP研究所)の一部を再編集したものです。

頭を抱える中年の男性
写真=iStock.com/maroke
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50歳からは自分自身を客観視することが重要なワケ

50歳からは「努力に頼らず、成果の出る仕組みをつくること」が不可欠です。精神力や体力に期待する年代ではありません。

そのために重要なのが、自分自身を“客観視”する目です。「こうしたい」「こうなりたい」という主観的な思いを叶えるためには、自分はどんな人間で、どんなスキルがあって、なにをどうすれば成果が出るのか、という客観的な目がどうしても必要なのです。

50歳から客観視ができる人と、できない人では、ものすごく大きな差が生まれます。

実際、自分を客観視できない人は、服装がチグハグだったり、話がかみ合わなかったり。仕事でも自分の“商品価値”がわかっていないので、強みを生かせず、努力の方向性を間違ってしまいます。

人の意見を聞かず、失敗や過ちを認めないので、悲しいほど成長がありません。「デキない人」と言われてしまう人は、自分を客観視できない人でしょう。

自分のやりたいことを見つける方法

「自分のことは自分がいちばんわかっている」という人にかぎって危うい。

客観視できる人は「自分が見えていない部分もある」と素直に認めるものです。自分を客観視できる人は、他人にむやみに合わせたり、対立したりするのではなく、自然体でまわりとの折り合いをつけていくのがうまいのです。

仕事においても自分は「なにができて、なにができないか」「どの程度のレベルか」「自分がこれをすれば、どうなるか」など現実的にわかっているから、自分の役割を見つけてそこで力を発揮したり、人に頼ったり、譲ったりすることもできます。

客観性があることは、柔軟性があることとイコールであることがわかります。

自分を客観視できる人は、自分を素直に、謙虚に受け入れている人でもあります。自分のやりたいこともちゃんとわかっているから、柔軟に自分の強みを伸ばしていくことができるのです。