自分の話し方をスマホで録音して、口癖に気付く

わたしはよく学生にプレゼンテーションをさせるのですが、短い時間のなかでもこれらの言葉を使う学生がとても多く、結局いいたいことがいえない場合がたくさんあります。

口癖は無意識に生じるので直すのは少し難しいかもしれませんが、いちど自分の話し方をスマホで録音して聞いてみてください。あまりに無駄な言葉を発していることに、きっと驚くはずです。

逆にいえば、これらの無駄な言葉を会話からなくすだけで、話にキレが出て、とてもわかりやすくなるでしょう。

相手のニーズを察知して話に優先順位をつける

ひとつの話題を15秒で話せるようになるには、そもそもまず「15秒で話す」と強く意識することが大切です。

「15秒しか与えられていないのだ」「15秒のCM枠を買ったようなものだ」と意識すればするほど、時間に対する感度が上がります。

実際に15秒しか話せないとなると、どんな変化が起こるでしょうか?

どうしても「大事な情報を絞り込むようになる」のです。そうして話の優先順位をつけられる人が、話がわかりやすい人なのです。

例えば、病院に電話をかけて「今日行けますか?」と聞いているのに、「どんな症状ですか?」「いつからですか?」などと聞かれたあげく、最後に「今日は予約がいっぱいです」といわれるようなことがままあります。

「ダメなら最初にいってよ……」となるのですが、これが優先順位をつけていない話し方の典型例です。

まず、相手の期待や求めることに応えてあげられるかどうか。これは、相手のニーズを察知する力でもあります。

写真=iStock.com/itakayuki
※写真はイメージです

会話の優先順位をつけられるようになったら、15秒を30秒に延ばしてみましょう。15秒でテキパキと話す訓練ができていれば、「30秒って長い!」「いろいろなものごとが話せる」という感覚になるはずです。

ましてや、1分もあれば、「とんでもなく長い時間をもらえるんだ!」と驚くような感じになります。

ほとんどの人は、ひとつの話題を15秒で話す訓練をやった経験がありません。

逆にいえば、練習しさえすれば、短い期間で誰でもわかりやすい話し方ができるようになるのです。