特定の人による独演会状態になるわけですから、決めるべきことも決まらず、決定数も減少傾向になります。参加者からの発言数は30%以上減ることがわかりました。
ファシリテーターとしては、時間内にアジェンダをこなさなければならないのですから、暴走する人がいれば、なんとかして止めなければなりません。
誰でも時間内に話を終える100円アイテムとは
効果的だったのが100円ショップでも売っているキッチンタイマーを活用する方法です。会議が終わる15分前にタイマーをセットして、音が参加者にはっきりと聞こえるように設定します。集合対面型の会議でもオンライン会議でも、どちらでも有効です。
タイマーの音が聞こえれば、ずっと話し続ける人を止めることができます。役職者の長い話を止めるのはなかなか難しいものですが、タイマーの音が鳴れば、役職者が自分で話を止めやすいことが確認できました。
残り15分になれば、どのアジェンダが残されていて、最終的に何を決めなければならないかを考えて、参加者全員が最後のエネルギーを振り絞ります。
スマートフォンのタイマーアプリでもいいのですが、キッチンタイマーのほうが音の響きが良く、長話を止めてくれる効果が絶大でした。
すべての社内会議室にキッチンタイマーを置いた通信会社では、1カ月の総会議時間が8%ほど減ったという結果も出ました。
100円のタイマー1つで特定参加者の暴走を止めて、会議を時間内に終えられるようになるなら、費用対効果はきわめて高いといえます。