ブレインストーミングはオンラインよりも対面で
テレワーク中でもブレインストーミングを行うことはできます。オンライン会議サービスを使って、アイデア出しをすることもできます。しかし、集合対面型のブレインストーミングとオンライン型のブレインストーミングで比較したところでは、集合対面型のほうがアイデアの量が1.3倍になることがわかりました。
メンバーが実際に目の前にいれば、その場の空気が読みやすいので、和気藹々とアイデアを出せる空気が作りやすいのです。
オンライン型のブレインストーミングでは、おかしなアイデアを口にして恥ずかしい思いをしたくない、という心理状態が強いこともわかりました。意見を出すことで周りにドン引きされたり、奇抜なアイデアを出してバカにされたりすることを避けたいと思っているのです。
また、デジタルホワイトボードのツールも便利なのですが、ブレインストーミングではホワイトボードや付箋紙を使って意見を出したり、つなげていったりすることが効果的であることもわかりました。
これからはハイブリッドワーク時代です。出勤とテレワークが混在する環境になります。対面のほうが心理的安全性は確保しやすいということもふまえて、「出勤したときには何をやるべきか」を考えておくのがいいでしょう。出勤時に適している会議の1つがブレインストーミングであるわけです。
こうしたことも考慮したうえで、有意義なブレインストーミングを実行してください。
役職者がダラダラと話す会議は満足度が下がる
時間管理はファシリテーターの役割です。時間内にアジェンダをすべてこなし、未決事項をなくさなければなりません。
時間管理で重要なのは、発言時間を絞っていくことです。とくに会議の前半で、役職者が1人で長く話してしまうと、他の参加者も続けて長く話しやすい傾向があります。参加者があまり発言しない会議では、司会者が一方的に話すことが多くなっているものです。相手の反応が見えにくいオンライン会議では、特定の人物の発言が長くなり、会議が時間内に終わらないケースが増えてしまいます。
計9000時間の会議を記録して分析したところ、特定の1人が会議時間の50%以上も話している会議では参加者の満足度が低下傾向になり、会議後の行動意欲度もきわめて低くなることがわかりました。