自称女子生徒「投げ銭の代わりに下着をあげる」
投げ銭は動画コンテンツを持つ人の新たな収益源となる一方で、さまざまな問題を引き起こしている。スパチャには1日当たりの上限額があるが、大手にも上限額を設定していないサービスがあり高額課金につながっている。
また、記事で紹介したサービスでは、配信内容についてアダルトや暴力行為、差別行為などの禁止事項があるところが多いものの、ほとんど管理されていないサービスもある。そのようなところでは、投げ銭目的にコスプレをしたり、中には「下着をあげるから(その代金を投げ銭して)」という動画を投稿する自称中高生もいるほどだ。
ロシアでは18歳少年を含む複数の男が30歳女性をレイプする様子を配信し、スパチャを求めるなど、犯罪行為をライブ中継する事件なども起きている。中国では、アルコール度数が42度もあるお酒を何本も一気飲みするなどアルコールの一気飲み配信が話題となり、亡くなる人もいたという。
迷惑系YouTuberが登場したように、ライブ配信でも目立つために行動が過激化してしまっているのだ。
なぜそこまでライブ配信に夢中になるのか
「○○さん、いらっしゃい。はじめましてだよね」。ライブ配信を視聴すると、多くの配信者はこのように名前を呼んでくれる。これが嬉しくてはまってしまう視聴者は少なくない。
冒頭の大学生は、はまった理由を次のように語る。「名前を呼んでくれて、翌日も見に行ったら覚えていてくれて。オンラインの居場所みたいに感じて、行くのが日課になった。喜んでくれると嬉しいし、配信の応援になればと思って投げ銭している」。
コロナ禍で交流の場やお金を使う場がなくなったことで、ライブ配信に投げ銭するようになった人は多い。サービスによっては配信者がランキング上位になったら活躍の場が広がることもあり、応援に熱が入るという。
配信中は投げ銭した視聴者や金額がリアルタイムで表示され、投げ銭額がランキング化されるサービスもある。「推しにとっての一番になりたい」という心理が働き、さらなる投げ銭につながってしまうようだ。