20GB以上が必要なユーザーは25%だけ

このようなライフスタイル、ワークスタイルのユーザーはこれまで月額7GBぐらいの契約が必要だったわけですが、このユーザー数が全体の25%ぐらい。つまり現在のデータの使い方だと75%の人は7GBか3GBの契約で十分で、20GBの容量が必要な人は人口全体の残りの25%だけなのです。少なくとも現状のスマホの使い方であればの話ではありますが。

さて、この「残りの25%の人」は実は20GBで十分かどうかはわかりません。オンラインゲームを四六時中楽しむとか、動画ばかり見ている人はそれでは足りません。

私も実験的に自宅の光回線の代わりに楽天モバイルの無制限プランを2カ月ほど使ってみたことがあります。私の場合、データの利用量が多かったのはNetflixの視聴のせいだと思いますが、この時期は1カ月目が96GB、2カ月目が70GBを使用しました。そのうち一日は楽天の一日のデータ制限上限の10GBを超えたために動画が見られない日があった。そんな感じでした。

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世の中にはこういった規模のユーザーが10%ほどいて、これはahamoの2980円の20GBプランではだめで、その上の各社6600円程度の無制限プランを契約することになります。

UQモバイルが打ち出した「3GBで1480円」

つまりざっくりとまとめると、潜在市場としては50%のユーザーが3GB以下で十分、25%のユーザーが7GBプランで十分、15%のユーザーに20GBプランがフィットして残り10%が無制限プランを必要とするわけです。そう考えるとドコモの月額2980円プランに対抗するためには、これらの、どの土俵でどう戦うかが、格安スマホにとっての戦略となるわけです。

ここで先ほど分類した格安スマホ会社の3パターンが関係してきます。最初のカテゴリーである大手キャリアの子会社系の格安スマホ会社は、20GBもいらないという75%の消費者に向けたプランに実質的に注力することになると思われます。その際の基準がこの2月からKDDI系列のUQモバイルが打ち出している3GBで月額1480円のプランになるでしょう。