努力を続けていれば、あるとき突然結果が現れる

英語の学習などでも、本人はものすごく努力をしているのに、テストの点数が全く良くならない、全く話せるようにならない、という時期があることが知られています。

茂木健一郎『緊張を味方につける脳科学』(河出新書)

この時期は「サイレント・ピリオド」と呼ばれていますが、これを過ぎるとあるとき突然英語が話せるようになるのです。見えないところで変化は続いていて、それが突然閾値を超えて現れてくるのです。

何も変化していないように見えても、地道な努力をしていれば脳の中は着実に変化していきます。結果はあるとき突然現れる。そのときに、科学的にはまだ説明できない、いわゆる「ビギナーズ・ラック」や「化ける」という現象が起こり得るのです。

今は「意識」に対する信頼がとても大きな時代です。

見えるものだけが全てとされ、結果をすぐに求められる。それでは地道な脳の変化など起こしていられません。

意識への妙な信頼のせいで、無意識が抑えつけられてしまう。そのことが私たちの潜在能力を呼び起こす阻害要因となってしまうこともあるのです。

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