何人たりとも、絶対にマウンティングさせない
世の中には顧客の立場や上下関係など、自分の意見を通すために、ポジショントークをして面倒な仕事を押し付けて、手柄は取り上げたりする人がいます。組織の大小にかかわらず、そういうマインドの人には近づかない、これも私が身につけたルールの一つです。
話を真に受けて、嫌々仕事をしたり、時間をとられたりしてはいけません。彼らはあなたを時間作業員としてしか見ておらず、成果を搾取して良心が痛まないのです。そんな仕事をしても、大抵大したパフォーマンスも上がらない上、独創的なクリエイティブな仕事はできません。また、そういう人は仕事に必要な知識や人脈の出し惜しみをすることも日常茶飯事です。
かといって組織で働く以上、逃げ回っていては仕事になりません。どうしてもそういった輩を相手にしなければならない時、私は相手をぬいぐるみだと思って、笑顔で接しながら、逃げる術を身につけました。どうしても関わらざるを得ない場合は、自分が傷つかない程度の妥協点を差し出して、損切りできる状態に持って行きます。自身の仕事に対する情熱と自尊心を守るためにも、絶対譲っては行けない線を明確にイメージしておく。万が一、相手がその線を乗り越える脅威となった時、言いにくいでしょうが、心を鬼にして、「難しいです」「できません」とハッキリ言い切るようにすることです。
怒りが込み上げたら、飲み込み、じっと堪えること
怒って良いことはひとつもありません。怒ると視野が狭くなり思考が硬直化しますし、疲れます。怒りをぶちまけても相手も周りも気分が悪くなるだけで、何ひとついいことはないのです。だから、普段から対人関係やプロジェクトでいろいろ起こりうることを想定しておきましょう。何かあっても、「あ、そういう展開になったな」とひとごとのように処理することができます。いちいち感情に振り回されないことが大切です。
しかし時には、熱意のあまり、それでも怒りが収まらないこともあります。そんな時は、喉元まで言葉が来ても、ぐっと飲み込み、黙ってとにかく耐える。こんな時の判断はろくなことがないし、怒らせる相手の思うツボだ。その時は受け流して、落ち着いた時に冷静に判断してどうするか決めたらいいのです。怒りなんて、瞬間湯沸かし器のようなものです。そんな一瞬のことで、自らを不利に陥れるようなことをする理由はひとつもありません。