100点のほめ方で人間関係の悩みがほぼゼロになる理由

実はこのやりとりは、わたしの経験です。「ほめる」が持つ力を実感しているのと同時に、上司から「君のことを信頼していない」と言われ、脱力感に襲われたときの経験をもとに、日々仕事で活かしています。

わたしは現在、複数の会社を経営しています。わたしは、1年の約2割は海外出張でしたし、出張先や自宅でもビデオ通話の仕事が多く、また執筆依頼も毎週のようにあるため、部下とリアルに会うのは月に1度です。

でも、電話やSNSのメッセージ、ビデオ通話などを活用し、文章や音声、ときには映像も送ってしっかりほめているので、人間関係は円満です。

人間関係が円満だと、相手に対して、事務的なコミュニケーションだけではなく、「プラス1」の気遣いや配慮が自然とできます。

すると、話しかけるタイミングや伝え方の言葉選びに頭を悩ませないでスムーズにコミュニケーションをとれる関係性が築かれるので、仕事がどんどん進みます。その結果、部下の残業はゼロ、有給取得率100%、ベースアップも4年連続で実現しています。

わたしが部下をほめ、部下はわたしに感謝する。そんなゆるぎない関係が築けているため、改善点があれば気づいた瞬間言い合います。感情の乱れは一切生じません。

自分が悪かったと思ったら、もちろん、わたしも謝ります。素直に謝る文化も根づいているので、仕事の質がさらに上がり、とても良い循環が生まれています。

「100点のほめ方」を身につけると、ポイントをついた「ほめ」ができるようになり、相手との距離が一気に近づいて、信頼関係がこの上なく強固になるのです。

それは、相手の生き方をほめ、受け入れることにもつながります。すると相手から「この人といると楽しい」「この人ともっと話したい」と思ってもらえて、仕事はもちろん、プライベートでも良いことがたくさん起こります。

そして、人間関係の悩みがほぼゼロになるのです。

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